君はそうやって真夜中のかげろうを追いかける
透明がよく似合う人だった
ふたりが迎えるであろう破滅がどうか安らかなものでありますように
薄氷の真ん中で踊りましょう

もう天国には着いた頃でしょうか
孤独を知ったあなたは前よりずっと美しかった
月の納骨
名前なんか与えぬままに葬って


僕の知らない冬がくる


君をやさしく守る花びらをこの手で全部毟ってやりたい
ロストソングを最終電車に乗せて
星の瞬きよりもちいさい声で
きみが死ぬ時はこんな風に飾ってあげたいと、花冠を編む

この命の使い方ならきみに教えてもらったよ
はにかむボレロ
燃えるアカシアと明星の弔煙
僕は自分の為の嘘しか知らなかった