この世界を真っ暗にして、貴方を照らす光になりたいの
ルララ、最高の悪夢を唄え
幻惑
あさはかにあざとく鮮やかな愛の歌を
八方塞だと思い込んでいるのは君の方だろう
落下する純愛の行方
シグナルレッド症候群
まったく、芽吹きやしない
甘くないセックスだって世の中にはあるのよ
どんなに悲しくたって泣けない天使(彼らにはもともと涙なんて必要ないのだから)

うつしみのはな
ならば、君の世界で生きていこう
ミッドナイト・ダウン・サイレンス
野火に映える秘密
冬の芽
救われなかった恋を珈琲に沈めて
結局、赤い糸なんて呈のいい束縛でしかないのだ
俺があんたの最初で最後になってやる
ぼくの何気ない些細な言葉の所為で、きみの小さな心臓が拉げる音を聞きました
ボタンを一つ掛け違えたままの恋故に

凛たる模倣の最果てに君が見た世界の色
孔雀は睫毛も美しい
いまもまだ、ぼくのゆめはいきづいている
まったく、君の運命は随分と安売りされているらしい(ならば一つ、僕にも頂けるかな)
ジギタリスの花冠
あなたの指輪は枷のよう
きっと愛に形があったら、誰も愛など求めやしない
群青のカタルシス
いっそ、お前を憐れにすら思うよ(何も知らないまま愚者を演じるお前を、)
もし来世があるとするなら、今度はお前じゃない誰かと恋をする

だって私には花を編むことくらいしか出来ないから
ならば、桜のように散ってしまえ
あなたをただ弔う菩提樹になりたい
こぼれた梅花をそっと掬う掌に(わたしもすくわれたいとねがったの)
ニヒリズムと隣り合わせたレイトショー
仄甘い魔性
次があるなら僕ら、ペンギンにでもなろうか
垂直落下を試みる星と72個の嘘
あのね、君の染色体になりたいんだ
水溶性の秘密

お伽の国の王様は、子供も騙せぬ寓話ばかりに夢を見る
見えない檻に囚われた錯覚ごっこ
とけかけアイスがこぼれるくちびる
あの退屈な愛こそ、かけがえのないものだったのだと、今更思い知ったところで
おまえはとってもお喋りな秘密
忠犬だって待ては出来ない
そうやってひとつずつ、しめやかに忘れていってしまうんだろう
流れ落ちた涙は宝石になどならない、されど
東へ、東へ
骸骨をゆるりと離れる花唇

炙り殺して差し上げましょう
君が生きるこの世界が、どうか終わってしまいませんように
四度目の恋が一番上手くいくもんさ
ごめんなさい、私の世界って意外と狭いの
多分、憂鬱ってやつは群青色の中に輝いている
燃え尽きた星の数だけ
まあ、なんて美味しそうな心臓だこと
ドーナツの穴に隠された秘密を、君にだけ
饒舌な躯
恋と風邪は忘れた頃にぶり返すのです、敬具

弓張り月を滑る涙は、すこしだけ甘い
隣の愛は青く見える
嘘は真になどならない、真実が偽りにされることはあってもね
この世界にはふたつの意味がある
裏切りの代償に、あなたの薬指もらいます
脆弱なる精神はその依存を恋と違える
椿の落花速度
愛すべきマリの偽り
例えば、唇と唇が触れ合うあと数センチの距離感で
指先を包む天使の羽

世界の終焉を乞うような声が、僕を呼んでいる
アマポーラ
噛み殺したくて仕方ない願望が視線から溢れている
抽象ばかりの愛なんていらない
彼女のなみだの匂いだった
埋葬と愛憎
君のその底なしの愛は、もはや一種の錬金術だね
糸電話で世界の片隅から片隅へ(地球は丸いから、隣合った僕らも片隅と片隅、だろう?)
あなたは弱虫のままでよかったのに
多分、世界で二人きりという響きに酔っただけ

聖なる嘘のつき方、お教えします
隔絶された僕らのワンダーワールド
魔女は火炙りを逃れ、そっと海の底へ沈んでゆきました
八百もの嘘の中に、ただ一つ真実を埋めてあるという嘘
不完全だからこそ君を追い求めるんだ
されど30センチの遠距離恋愛
退屈に溺れ死にそうだった僕はあの日、取り返しのつかない過ちを犯した
メインディッシュが薄嗤い
嫌われることよりも、消えてしまうことの方が恐ろしい
囚われの金糸雀は総じて、不相応の自由を乞う

散椿に、接吻
曖昧と手を繋いで、微睡むばかりのあなた
報われたい、と思ったことなどないさ(彼女が幸せであれば、それで僕は報われるのだから)
或いは、お前との酸素のいらない愛が欲しい
吹き散るは紫、霞み往くは薄紅
きっとそれは、世界で二番目に拙い裏切り
花の骨
愛に餓えた獣は、恋をしない兎を殺す
有角人種
君と世界を天秤にかけたら、途端に世界が小さくなった