煉獄にてお待ちしております
僕に愛の存在を諭したのは誰だっただろうか(知りたくなかった、こんな感情)
アンチソクラテス論
あなたはほんとうにどうしようもない臆病者ね
そして、人魚姫は星になったのです(そして蛇使いと恋に落ちて、流星群)
亡き少女の為の弦楽四重奏
どうせ死ぬというのなら、私と恋をしてからでも遅くないわ
硝子の靴を履いた猫
わたしは蜃気楼みたいに消えていきたいな
世界の落日は、どうか君と

だって、あなたは優しい悪魔だから
憧れていた大人なんて、なってみれば酷く醜い
瞼の裏の曙光
さよならジムノペディ
泡になれただけ、あなたはまだ幸せだわ
朝焼けも夕暮れも大して変わらないのだから、世界をひっくり返したところで君の何が変わる訳じゃあないさ
降り積もる塩に埋もれた宇宙飛行士
君の粒子に一目惚れ
まるい箱庭
此処に懺悔します、ぼくは確かにあなたを愛しました

あなたは監獄に似ている
シンデレラになり損ねた少女の顛末
愚かなるKを愛したのは、確かに私だったのだ
撲殺はよしてくれよ、ハニー
クリムトの春(その色彩で描かれた春を、僕は見つけたのだ)
ならば、君のなみだに代わろう
終止符、信号機、夜の光とお前の声
悲しみの味はきっと魚腥草に似ている
謐白
妖精の鱗粉

だから、知らないふりをした
例えば、世界の片隅で俺がお前を愛したとしよう
さよならの方法はひとつじゃないから
オディールの悲劇
世界で一番悲しいハッピーエンド
左手の薬指に嵌めた咎
ミッシング・ガール
君ほど残酷な奴は他に二人といないだろうね(僕の心臓を串刺しにして知らん顔)
地図から消された島と、空想を愛するロビンソン
冷え切った世界を浚う薄ら紅

酔芙蓉と溶けるの
来たるべき五日を待ち続ける少女
いつか、私だって誰かと恋に落ちるのでしょう(あなたとは出来なかった普通の恋を)
わたしはひとり、そっとテネシーワルツをくちずさむ
403号室の隣人
囚われたままの恋故に
何もかもが腐敗しきった世界で、きみはまるでひかりに思えた
摩天楼に棲む孤独な男の話(彼はね、神様になりたかったんじゃないかな)
ひとりぶんの酸素を分け合ったって、足りない、足りない
どろり、

孤独、それは僕たちだ
鳥籠の少女たち(いつしか羽ばたき方すら忘れてしまう)
5分間の恋人
ほどけた糸はまたむすんであげるから
人魚の森
騙し騙され、いつしか心も奪われて
天国のターミナルは、喧騒と苛立ちと紫煙ばかりが立ち込める
お互いの傷を舐め合う、愚かな獣たちに告ぐ
誰かの為の自分でありたいと望むことの愚かさにあなたはまだ気付かないのでしょう
羽化を待つ人(まだ湿って透けた羽を握り潰す瞬間を、)

焼け落ちる金木星の香りがした
ぼくたちは吻ばかりで愛を語る生き物でしかない
黒板の端と端で出会う恋の行方なんてものは
スーパーノヴァ・ハイライト
神様に愛されたからとて、この心が満たされるわけではありません
ぼくらは恋に落ちて、見事に着地に失敗した
飛び去った蜉蝣はきっと知っていたのだろう
欺瞞99%
疑うばかりの夜空から流れて消えた
カンパネルラ、僕らはまだ夢を見ている

恋煩いで死んだひと
誰よりも嫌ってよ、誰よりも君の心にいられるなら
遠い空さえ焼け爛れた夜だもの
海の底が鏡になってて正反対の世界を映しているのなら、その私はきっと幸せなのでしょう
ぼくが擁く嘘が孵化
一夜限りの愛が偽りだなんて、何処の王様が決めたんだい
私は勿忘草のように残酷にはなれない(私を、どうか忘れて)
暴力的な愛に喰い散らかされた私の死体
逆流する微熱
廃遊園地のまぼろし

戦場には善も悪もなければ、神様だっていやしない
二人で眠る為だけの、冬の王国だから
そこはかとなく冷たい恋をして(僕も、君も、冷たくなっていくんのを待つばかり)
乙姫はそうして、竜宮の底で彼の男を永遠に待ち焦がれたのです
天使の種
アンダーグラウンド・サニーデイ
ないても、いいんだよ
馬鹿な女だった、こんなにも愛しくなるほどに
ぼくのせかいがうまれた記念日
真冬の夜は夢

ピグマリオン・コンプレックス
甘ったるい愛ほどに虚しいものはこの世に二つとないだろう
それじゃあ、私が死んだらあなたは愛してくれるの
ねじ巻き式のエピローグ
煙草、カーテン、白い足、あなたは共犯
冷めない夜は如何ですか
背中に咲いたあざみの花に
揺れる夏
かつて愛した面影が、今更になって私の首を絞める
100gの悪意