貴女の為の公開処刑
孤独な人魚は絶海の底へその身を投げた
天國はまだ遠く
ぼくたちの完璧なバッドエンド
手を繋いで、永遠を踊り明かすの(そう、他でもないあなたとね、)
冬の死骸
百年の恋が冷めたら、千年の愛でもいかがです
幕が下りたら、とびきりのキスを頂戴
何も見えなければ、僕等はこんなにも傷つけ合わなかったかもしれないのにね
最果ての音樂(何処にいても聴こえる癖に)

焼き切れたフィラメントみたい
憂き世のまばゆい夢をみて
対猛毒ガスマスク越しの甘いキス
好きだなんて、そんな容易い定規で私を測らないで
所詮、壁一枚を隔てただけの関係だろう
世界でたった一人のユビキタス
夜に溶ける
命乞いする君なんて、見たくはなかったがね
どうせなら私も一緒に殺して頂戴
下睫毛とシロップ、そして苺の蔕

明星と金木犀の香りとワルツ
海が好きでした。見たことも触れたこともない母が子守唄を歌ってくれるのですから
水槽を飛び出したって救われはしないのに
煙草の火を、どうか私に移して
魔女は哀れにも思ったのです
8月32日
あの少女なら十年前の雪の中に埋めてやったよ、丁重にね
蜉蝣の羽を燃やして
君と世界を天秤にかけても、やっぱり君に傾くから
囚われの楽園は終焉を知らない

やがて世界は瞑目する
絶宴の果て
うたなどうたってさしあげませう
ステレオマンの葬式
どうしたら僕は人並みに生きれるのだろうか
塗り固めた嘘で、いつのまにか僕がいなくなるの
エラーコード404、君が見つからないんだ
世界をひっくり返したら、あの空を自由に泳ぐことが出来るだろうか
融解温度
ベイビー、それは二人だけの後悔

花風に乗せてよ寂しい街
ブルームーン・ミッドナイト
真夜中の浴槽に出来合いの幸福を満たして、浸ったところで虚しいだけ
そうやって慎ましく祈れば、浅ましくも救われるとでも思っていたのですか
あの冬はもう僕を忘れたの
蛇行する星は掴めない
死ぬなら死ぬってちゃんと言ってくれなきゃ困るよ、君
好きなら好きってちゃんと言ってくれなきゃ困るよ、君
人間失格ならば、僕は一体何だと言うのか
妖精の透明標本

ボーイ・ミーツ・ソング、ガール・ミーツ・ダンス
井の中の蛙、大海で溺死
畢竟、どんなに美しい花とて枯れ散るのだから
熔けた蝋燭は、まるで僕らの恋のようだった
花が震える吐息
ピンク・グレープフルーツ・アイロニー
恒久の海には誰も抗えない
彼女はモナリザ
焼け焦げた思い出は、今も僕の中にこびり付いたまま
容易く握り潰されてしまうような、やさしい花になりたいの

真夏の夜の過ち
情けない私たちの恋を科学的に立証してみせてよ
あなたはいつも、砂上の楼閣ばかり追い求めるのね
サイレンみたいだ
それは内から硝子をぶち割る音によく似ている
僕らはいつだって変拍子
月葬
たまには真面目に恋でもしてみませんか(勿論、私と)
目を閉じて息を吐いて、触れ合う
祈りなんて、人類最高のエゴイズムだろう

君まで、もう少しの距離を
ぼくの愛をテーブルクロスにぶちまけてスプーン片手にほくそ笑む
婀娜めく真昼
ひとりきりの横恋慕
愛し愛されたままに化石になりたいと願うの
願うなら、おまえの涙の一粒が星になって流れてゆきますようにって、そう願う
青の産卵
摩天楼で二人暮し
腑抜けた青ばかり吐き出して
沈丁花の香りがちょっと、目に沁みただけ

愛だけで結婚は出来ないけど、愛がなきゃ結婚なんか出来ないわ
不誠実な君の世界を愛してる
トスカ
その呼吸に触れたいと願うことさえ
戯れの恋では触れることすら許されない
褪めない夢は棺の中で
あの子の隣にいるあなたがすきだから(あなたに然したる感情はないの、きっと)
ゆっくり淀んでゆく奇跡なんて
霧に沈む
カンパネルラ、星になれない君へ

その春はもう二度と、微笑まない
そんなに心が痛いなら、首でも絞めてあげようか
メーデー、僕のハートが行方不明
蛇苺とショコラの夢
心変わりは人間の知恵ですか、ならば僕は劣った人間なのでしょうか
アナフィラキシー
この畜生みたいな恋に冥福を
深夜二時の底に沈殿する閉鎖的な世界の切れ端について
きっと大人という世界が、私たちを壊したの
幻覚少女博覧会
あなたはなんて、おいしそう